これは私の感想です。

映画好きがあーだこーだ書くだけ。雑記。

『コンジアム』恐すぎて最終的に前頭葉がちぎれた【あらすじ感想若干ネタバレ】

きゃんどぅです。

 

今回は、ネットで話題になった韓国産ホラー映画、『コンジアム』をレビューしていきます!

 

 

作品情報

f:id:cando_roid:20210815164453j:plain

監督:チョン・ボムシク

脚本:チョン・ボムシク、パク・サンミン

出演:ウィ・ハジュン、パク・ジヒョン等7名+悪霊の皆さん

配給:ショーボックス、ブロードウェイ

公開日:2018年3月28日(韓国)

2019年3月23日(日本)

上映時間:94分

 

三行あらすじ

陽キャYouTuberが

廃精神病院に行って

怖い目にあう

 

ザックリ評価

★★★★☆(5つ中4つ)

 

詳細評価

ストーリー 65/100点

キャラクター 80/100点

映像 90/100点

恐怖度(y)=a^時間(x)

陽キャ ザマァ

 

配信情報

プライム会員であれば、アマゾンプライムビデオで無料で観ることが可能です。

コンジアム(字幕版)

 

気になるなら一旦観てください。

 

ネタバレ無し/未見向け感想

POV(主観映像)ホラー作品で一番怖いのでは??????

ブレア・ウィッチ・プロジェクト』、『●REC』、パニックホラーだけど『クローバーフィールド』など、今まで話題になったPOVモノは多くある。その中でもホラーというジャンルに最も適合した作りになっているのはこの『コンジアム』かもしれない。

 

POVホラーにおける普遍的なツッコミどころとして、「いや、その状況でカメラ回さんやろ!」というのがある。『●REC』ではその理由付けとして撮影者をテレビ局のカメラマンと設定し、仕事の矜持としてとにかく撮ることをやめないという説得力をつけていた。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト』はPOVホラーの走りとして「そういう作品だから仕方ない」と思える上、フェイクドキュメンタリー(モキュメンタリー)という性質から「これ、本当にあったことなんか…?」と先に思わせることでツッコミどころをうまくカバーしていると思う。

クローバーフィールド』はその辺のツッコミどころを隠せていないため、一部からはあまり良い評価を得ていない様子。僕は大好きです。

で、この『コンジアム』である。正直、ジャンルとしては飽和状態になった感が否めないPOVホラーにおいて、現代特有の説得力を持たせているのが今作だ。そもそものストーリーの根幹として、YouTubeでの配信のために『コンジアム精神病院』(タイトルのコンジアムはここから)に行って撮影しているという設定があるために「怖いものこそすべて映したい」という登場人物の心理には納得できるし、観ている側からしても疑問を持つ隙が少なくなる。なんなら、もっとひどい目に遭って怖いの見せて!!ってなる。『ブレア・ウィッチ~』の頃にはなかった納得材料を一つ乗っけているのは大きい。

 

そして、本編中のホラー演出は恐らく大抵の期待を超えてきてくれることと思う。『パラノーマル・アクティビティ』を観てガッカリしたホラーファンは多いだろうが、この作品に関してはもうお腹いっぱい!というくらいに多くの演出を見せてくれる。それももったいぶるどころか、一つ恐怖を投げてきてからはこちらの心の準備が済まないうちに二の矢三の矢と次々に畳み掛けてくれる。その演出に対して肌感の合う合わないはもちろんあるだろうけれど、ホラー映画としてはレベルの高い合格点を超える恐怖オールウェイズ出してくれることだろう。

 

韓国ホラーでは歴代興行収入1位の『箪笥』を超えられなかったということだが、確かにある程度ストーリー性に力を入れていた箪笥に比べると万人受けするというわけではない。しかし、誰かと一緒にホラー映画を観よう、となった時にはピッタリであることは間違いない。ぜひ、この夏に友人や恋人とワイワイ言いながら観ていただきたい。僕は一人で観ました。

 

以下、気に入ってるシーンをネタバレ無しで列挙。

・楽しそうに旅行気分を味わう一行。嵐の前の静けさ。

・病院にカメラを仕掛けている一連の流れ。何か起これ!って思ってしまう。

・『スケア・キャンペーン』的なノリの男組。この後とんでもないことに

・<⚫><⚫>

・タピオカタピオカタピオカタピオカタピオカ

・お手手、ササッ!w

 

見る前に一つ。序盤は我慢だ。あとタイトルで検索したらネタバレ画像出てくる。

 

ネタバレあり/鑑賞者向け感想

<あと5行>

 

<あと4行>

 

<あと3行>

 

<あと2行>

 

<あと1行>

 

悪い陽キャは死ぬ!ブラクラみたいな演出!これこれ~~~~~!!!

もうね、ホラー映画として満点なのよ。「なんで森がループしてるんだ?」とか「なんで取り憑かれたら全部黒目になるん?」とか「天井が水浸しになってる理由は?」とか、何もかもが説明されないから疑問は残る。けどそれを無視するかのように、94分という尺の中でガンガン怖いのが来るから気にならない。『ワイルド・スピード ジェットブレイク』の記事ではツッコミどころを挙げてしまったけど、あれは尺が2時間半もあるから考える隙を与えてしまってたんだよ。120分ノンストップだったらよかったんだけどね。

で、本格的にホラーとして動き出すまでの開始50分、そこまでのヤキモキ感は確かに否めない。まさに嵐の前の静けさなんだけど、少し冗長に感じてしまった。ただそのゆっくりとした助走があったからこそ、後半怒涛のホラーの波におぼれられるんだよね。「わぁ怖い!ああまだ来るの!?おいおいおいそうなっちゃうんかい!!」と思ってたらいつの間にか前頭葉がちぎれて怖くなくなるレベル

 

キャストが無名なのもいい味出してて、誰がどんな目にあっても全然おかしくない。これが(日本でいうと)橋本環奈、山崎賢人とかが出てたら「まあ、そんなひどい目にはあわないだろうな」と思っちゃうじゃないですか。橋本環奈が黒目になってタピオカタピオカ言うわけないよな、って。

とにかく、その辺の感情の動かし方が全体的に上手くできてた。まあ最終的にはみんなひどい目(=死)にあう大味さはあるけど、いいのよそれで。ホラー映画観てる人の70%は陰キャで、「陽キャはみんな死ね~~!!」って思ってるから。(個人の感想です)

 

ここまで、ホラー演出が多くてすごい!としか書いてないけど、正直それ以外に褒めるところはないんですよね。ストーリーなんてあってないようなものだし、なんの解決にも至ってない。結局視聴者数も実はsyamu_gameのオフ会みたいなもので(視聴者数偽装ってデジタルな悪霊だな)、悪霊の正体も精神病院で何が起こったのかという謎も解けないままだ。

それでもホラー映画としての説得力や最低限度の深堀りはできているから、そこまで致命的な欠点ではない。むしろそこの情報を入れて尺が伸びるくらいならこれで良かった。余計なノイズは恐怖の邪魔をするからね。

 

総合的に、POVホラーとしてはしばらくこれを超えることはないんじゃないかな、とかなり高く評価できる作品だと思う。ネタバレもクソもない感想だったけど許してください。

 

おわりに

韓国映画は『オールドボーイ』が一番好きなんですけど、ついにそれに肉薄する作品が来ました。映画作品としては超えられてないけど、ジャンル違うしね。

オールド・ボーイ (字幕版)

※レンタル作品です

 

とにかく、アマプラで観れるホラー作品の中ではかなり鑑賞会に向いてる作品なので、ネタバレは踏んだけどまだ観てないというなら是非観てほしいです。無理してYouTubeなんてするもんじゃねえな…。

 

最後に言わせて。タピオカタピオカタピオカタピオカタピオカ