『リョーマ!新生劇場版テニスの王子様』テニプリ知らない人が観ても楽しめる青春SFラブロマンスアクションコメディスポーツミュージカルハイパーエンタメ映画だった
こんにちは、きゃんどぅです。
今回は、なんか面白いやつの感想書きます。
作品情報
題名:『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』(Decide/Glory)
原作(神):許斐剛
監督:神志那弘志
脚本:奏建日子
製作・配給:ギャガ
公開:2021年9月3日
上映時間:100分
ザックリ評価
満足
詳細評価
おもしろい
三行あらすじ
親父の試合が見たい!
タイムスリップだ!
テニスは楽しい!歌おう!
ネタバレ無し/未見向け感想
テニプリ知らなくても面白い!!すごいよリョーマくん!!!!!
・観に行く前の僕
単行本8巻までが実家にあり、それを読んでいた
テニミュの空耳ネタがニコニコ動画で大人気、MAD等をよく見ていた
腐向けコンテンツ、もしくは避けらんねえなどのネタコンテンツ、テニスしてない
・鑑賞後僕
テニス、楽しいっっっ!!!テニプリ楽しいっっっ!!!!!!(天衣無縫の極み)いろんなキャラクターのこと知りたい!!!!!!!!!!!!!みんな中学生なのに頑張ってるネ!!!!!!!!!歌って踊って応援するのは当然なのカナ!!!!?????(笑)これからもたくさん活躍見たいヨッ!!!!!!!!!!!!!!!!!
正直、馬鹿にしてました。いわゆるテニヌだったりテニミュだったり、「そういう要素」があるせいで、ネタモノだと思ってたんです。
ネタモノでした。紛うことなき、ネタモノでした。
めちゃくちゃ笑いながら観れたし、ツッコミどころを気にしてたら追いつかないくらい異常な展開の連続。テニス映画かと思ってたのにタイムスリップした。かと思えば急に歌いだした。
アニメではなく3DCGという異色の作りになっているが、観終わる頃には全く違和感がなくなっている。総じて初見の満足感は相当高いんじゃないかと思う。
不評を投じる人がいるとすれば、多分この映画をまじめに見ようとする人だと思う。これはテニプリだ、テニスではなくテニヌなんだ。こんな感じのナメたノリで観たほうがいいと思います。
テニプリファンの方々は間違いなく観に行って損することはないし、テニプリをネタだと思ってる人にとってはイメージ通りのモノがみられるという、とんでもなくよくできたアニメ映画でした。
なんか、色々ウダウダ言うよりも実際に観に行ったほうが絶対にいいです。元気になれるし、テニプリのことを好きになれます。僕もこれ観た後すぐにマンガ読みました。おもしろかったです。
以下、鑑賞後メモ。
・タイムスリップへの順応の早さがすごい
・テニスは宇宙であり、宇宙はテニスであった
・ラップうまくてすごいやリョーマくん!
・「ここ、俺んちだから」←そうだね~~~~~~、そうだけど違うね~~~~~~~~
・部長への電話パートでめちゃくちゃ笑ってしまった
・ライブパートが思ったより楽しかった
ネタバレ含む/鑑賞者向け感想
宇宙はテニスボールでできていた。そしてぶつかれば時空を超える。
初っ端からライブパート終了まで、ずっと笑いをこらえながら観ていました。
包帯ぐるぐる巻きになっている謎のメガネ(乾先輩)、半分に割れたボールを両方打ち返してしまう謎ルール、仏教ポーズの越前リョーマと、アバンパートからこれでもかというほどのテニプリワールドを食らわされた。(二回目には違和感なく見れてしまった。恐ろしい)
それから本編に入っても、アメリカ旅行に来ている竜崎と武者修行に来ているリョーマとの出会いの運命的ともいえる偶然性に何の驚きも示さないであるとか、何の説明もなく始まるラップテニスであるとか、とにかくこちらでたくさん飲み込んであげないと状況を理解できない展開がズンズンくる。
途中の急に歌うよ~パートには初め慣れておらず、ちょっとサムいかな~なんて思っちゃってたが、教会のシーンで流れる『peace of mind~星の歌を聴きながら~』では普通にミュージカルとしての魅力にやられてしまったし、桜乃とリョーマの結婚は確定しました。あそこで全国8000万人のリョーマの夢女子は墓に入ったことと思う。
腹の立つことには、作品全体を通して映画あるあるな展開が多いために、『粋』感が結構強くある。青春、アクション、コメディ、ミュージカルetcと、各ジャンルの面白い部分つまみ食い!みたいな作り方をしているせいで、観終わったあとになんか心地よい余韻が残るんですよ。
ただ、SF要素に関してはマーティーとドクもビックリな理屈が殴りかかってくる。南次郎がリョーマに渡したボールと、エメラルドさん(車いす)が同時に放ったボールがぶつかるシーン。ここで世界は揺らぎ、テニプリにおけるマルチバースが画面いっぱいに広がる。なぜ世界に揺らぎが生じたのか、なぜ一つ一つの世界はテニスボールでできているのか、なぜ過去に戻ったのか。普通の映画であればこういう出来事についての理屈が多少あるものだが、そういったことの説明は一切ない。なんならボールを打ってからタイムスリップするまで、一切のセリフが出てこない。
ボールを打った!ぶつかった!時が戻った!!!!!あと世界はテニスボールです。
ひたすら、この情報だけが映像を通して鑑賞者の脳内に流れ込んでくる。今までいろんな作品を観てきた僕ですが、この情報の濁流に脳はショートし、視覚聴覚以外の感覚を奪われたのちにただ笑いながらよだれを垂らし続けることしかできませんでした。
ていうか、よく学校の授業で原子の説明をするとき、原子核の大きさを東京ドームの中のテニスボール――と例えることがあるが、これは事実だったんですね。原子はすべてテニスボールであり、人はテニスボールが集まってできている。そして、テニスボールはテニスボールが集まってできているのだ。は??????????????????
なお、二回目の鑑賞以後は、テニスボールを見ただけで快楽物質を分泌してしまうようになりました。現在これを書いているときにも思い出してしまい全身の毛穴からエンドルフィンを含んだ体液が流れ出てきます。たすけてください
電話ボックスでの一幕も同様に、劇中唯一バージョン違いのシーンであるにもかかわらず、なぜ分岐したのか、なぜ場所だけでなく時間も飛び越えた電話になっているのか、そんなことはどうでもよく、手塚部長とのバーチャルテレフォンテニス、跡部様の生着替えサービスシーンを見せるためなら時空も飛び越える。過程は重要ではなく、結果がすべてなのだ。
とにかくこの作品に一切の理屈はない。Don’t Think, feel.ジェダイの教えは今やテニスにも通じるものとなりました。テニスのルールブックで禁止されていなければなんだっていいのさ。
あと、おそらく時空旅行のキーとなっているような伏線みたいな感じで映しているっぽかった青い猫に関しても、別に回収とかそういうことはしない。歌っているときにも登場するけど、理由なんてない。
無理やり考察してみると、リョーマが轢かれそうな猫を助けたことへの恩返しとして、彼の持つ「現役時代の父の試合が見たい、戦いたい」という願いを、現地であるアメリカにいるってことで叶えた結果なのかなと思われる。どうでもええわ。
どうしても気になる点としては、元の世界のエメラルドさん(車いす)とモデルになった世界線のエメラルドさん、どういう分かれ道だったんだろう?ということ。ギャングを続けてどこかで下半身不随となるケガをしてしまったのが、リョーマと試合したことによりテニスプレイヤーとして大成し、引退後モデルとして活躍する世界に書き換わったのかな?どうでもええわ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
本編終盤の『世界を敵に回しても』での人気キャラ揃い踏みシーンは、当時推しキャラのいない僕にとってはやっぱり包帯巻々男(乾先輩)で笑うしかないシーンだったのだが、今観たらまた見方が変わるかもしれない。円盤はよバンバン
プチライブに関しては、これ単体で公式がアップしてほしいくらい映像がよかった。使いまわし感あるけど、かっこいい一枚絵なら何回でも見たいしいいんすよ。
そんなわけで、僕のリョーマ!鑑賞はこんな感じのことを思いつつ、思い切り笑いながら幸せに終わりました。
ちなみに、終始笑顔で観ていた僕の隣では、女性がオンオン泣きながら鑑賞されていました。なんか僕のほうがわかってないのかなって申し訳なくなったんですけど、今も別になく理由はわかんねえわ。
おわりに
その他いろいろ語れる部分はあるのだが、正直疲れてしまったのでここで筆を折らせていただく。5人程度集まって、鑑賞&感想会を6時間枠でやるのがちょうどいいかもしれない。やりたいね。やろうや。
最後にひとつ言わせて。油断せずに行こう!!!